日本模擬国連
四ツ谷研究会
42期会長 土方久寛からの挨拶
まず、模擬国連とはなにかということについて説明させていただきたいと思います。私が1年間模擬国連をやってきて感じた模擬国連とは、ルールの中で不確定要素の多い中で結果を求めることであると思います。
模擬国連のシステムとして国連で実際に行われた会議を各国大使になりきって模擬をするので議場の設定がされています。そして、その中で各国の立場や国益を考え、最終的に自分が担当する国にとっての最良の帰結を求めて会議で行動していきます。このように書いていると結果だけを重視しているようになってしまっていますが、大切なのは結果だけではないと思います。そこに至る過程も非常に重要ですし、むしろその過程があってこその結果であると思います。不確定要素も多く、また、多くの国の思惑がある中だと自動的に結果が得られてしまうこともあります。そうではなく、過程を踏まえた結果を得ることが模擬国連であると思いますし、必ずしも結果に固執することが重要ではないと考えています。
日本模擬国連四ツ谷研究会のホームページにいらした皆様、初めまして。よつけんこと四ツ谷研究会で42期会長を務めております、上智大学法学部国際関係法学科2年の土方久寛(ひじかたひさのり)と申します。
四ツ谷研究会(通称:よつけん)は日本人として初めて国連高等難民弁務官を務められ、上智大学名誉教授でもあられた故緒方貞子氏のもとで発足した、今年で43年目を迎える歴史ある研究会です。上智大学を中心に、法政大学、立教大学、獨協大学、聖心女子大学、津田塾大学などの学生で構成されており、主に毎週木曜日に上智大学で活動しております。
では準備とはどのようにやっていくのか。これは人にもよりますが、まずその議題を理解し、当時の国際関係を理解し、そして自分の担当する国について理解を深めていくという形で、進めていき、最終的に自分の担当国にとっての最良の帰結を得るためにどのような概念や理論を使っていくのかということまで考え、準備をしていきます。さらに、余裕があれば他国がどのように考え、どのような会議行動をしてくるかをおおまかに想定していくことも準備の一つとなってきます。このように、準備は議題理解、自国理解、他国理解、戦略策定の主に4つをやっていくことになります。 こうして、会議の準備を経て、実際に会議に出て、担当国の国益を求めていくというのが模擬国連の醍醐味の一つであり、ぜひ皆様とも楽しみたいと思っております。
ここまで模擬国連について解説してまいりましたが、ここからはよつけんの魅力を主に2点紹介したいと思います。
1つ目は会議も企画も両方楽しめるということです。よつけんでは国連を模擬する会議だけでなく様々な企画も行っており、真面目に会議に取り組むだけでなく、その仲間とともにいろいろなアクティビティも楽しむことができます。会議は年に約7回、主な企画は年に3回あります。各会議、各企画にはそれぞれコンセプトが存在しており、例えば新歓期に行われる企画ですと、新入生と上級生とが交流できるようなものになっていたり、10月にある会議では、新入生だけで会議を行いお互いに研鑽を積んでいく会議などがあります。こうした活動は参加者それぞれの予定に合わせて参加できるので、とても参加しやすくなっております。
2つ目は「よこ」のつながりだけでなく、「たて」のつながりも豊富であるということです。現役代はもちろん同期だけでなく、先輩と後輩でいろいろな会議や企画を通して親睦を深めることができますし、OBOGの方々とも交流できるOBOG会を年に3回ほど開催しております。また、たてにもよこにも様々な大学・学部の人がいて、その中にも色々な経歴や興味関心の分野を持つ人との交流ができ、充実した大学生活を送ることができます。
また、今年のよつけんは「Concord」というスローガンを掲げており、会員の個性を大切にしつつ、よつけんとして、まとまり・秩序のあるサークルにしたいという思いが込められております。これから入会していただく方々ともこのような形で一緒に活動していきたい所存です。
日本模擬国連四ツ谷研究会42期会長
上智大学法学部国際関係法学科2年
土方久寛